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機関投資家間に格差が生じる可能性

本日のコラムでは、「日本版スチュワードシップ・コード」を取り上げます。

1.日本版スチュワードシップ・コードをご存知ですか 日本版スチュワードシップ・コードとはアベノミクス「第三の矢」の一つとして2014年に定められたもので、160の機関投資家が同コードの受け入れを表明しています。同コードでは、株式上場企業の価値を持続的に向上させるために、投資先企業と機関投資家間の長期的視野に基づく建設的な対話を促しています。

2.同コードの注目点は実力の確保 同コードでは、長期的視野に基づく建設的な対話を行ううえでの「実力の確保」を機関投資家に求めています。同コードによると、①短期的な業績や株価動向に傾斜した議論、②ROE向上など資本の論理の押し付けでは建設的な対話に必要な実力を兼ね備えているとはいえないので一層研鑽してください、ということになります。

3.兼ね備えるべきは非財務情報に対する深い理解 機関投資家が兼ね備えるべき実力とは、非財務情報についても深い議論ができるようになることであると思います。中長期志向の投資を目指すならば、中長期の業績予想を行ううえで投資先企業に対する①企業として目指す方針、②企業価値創出の仕組み、③経営戦略等の深い理解が不可欠だからです。

今後、「実力」の有無次第で機関投資家が得る情報機会に格差が生じると、運用パフォーマンスや資産受託規模といった面で機関投資家間に格差が生じるかもしれませんね。

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