カネのマネジメントコントロールの設計(後編)
前回の前編に続き、今回のコラムではカネのマネジメントコントロールの設計(後編)となる「ルール遵守を担保する準拠性」について考えてみます。
1.内部監査 不正の起こりやすい箇所を認識して、そこを重点的に監査します。たとえば、①銀行通帳というエビデンスに対して現金・預金の履歴をチェックする、②売上債権の変化や期末への偏りに注目して売上のタイミングをいじっていないかをチェックする、③棚卸で計算する在庫高をいじって利益に影響を与えていないかをチェックするなどです。
2.教育 不正の多くは、「不正と知っていて」やっていることが多いのです。したがって、ここでの教育の基本は、「不正をやれば必ず見つかる」ことを教えることにあります。「データは二重チェックしており、かつエビデンスでもチェックしている。もし見つからないようにするためには、これらを全部矛盾なくインチキしなくてはならない」と教えるのです。
3.懲罰 もし不正をやれば重い罰を受ける、というルールを作ります。特にカネに関しては、どんなケースであっても入力者だけではなく上司、決裁者も重い罰を受けるようにします。このように「厳しいルールを作り、公開し、万が一起きたらルール通り厳罰に処す」のはマネジメントコントロールの原理・原則です。
4.内部通告 不正情報をキャッチするために、目安箱を制度化します。制度には、①無記名で通告してもOK、②通告者は絶対に不利益を受けないという特徴を設けます。「ガセネタがあるのでは」と思うかもしれませんが、一つでも本当の情報があった場合の効果は大きいものです。このように「目安箱がある」ことがマネジメントコントロールになります。
カネのマネジメントコントロールを設計する際、①カネの不正を発見するルールをいかにして作るか、②ルール違反をいかにして見つけるかを考慮しましょう。